2011/08/31

応用情報技術者試験のまとめ その2 価値/メリット編


前回に引き続き、IPAが実施している応用情報技術者試験について書いています。

前回は概要編を書いたので、今回は応用情報のメリットを取り上げた価値/メリット編を書きたいと思います。

応用情報試験がどういうものかわかったら、その次にやるのは、受験するかどうかを判断すること。その判断のためには、「応用情報に合格したらどんなメリットがあるのか?」というのを知る必要があります。

では、価値/メリット編。早速行きたいと思います。

応用情報技術者試験を受ける価値/メリット

いきなり結論から言ってしまうと、応用情報試験の価値は「その人次第」です。

いきなりこんなことを言うとミもフタもない感じになりますが、これが事実だと思います。

というのは、まず、応用情報にかぎらず「試験はしょせん試験」です。何らかの上位目的を達成するためのツールでしかありません。それをどう使うか、どう活用するかというのはすべてその人次第です。

プロセスの中で得る知識こそが重要
特に、応用情報は業務独占資格ではありません。しかも、認知度も一般的にはそれほど高くはありません(業界内での認知度は高いかと思いますが)。ですので、これを取ったからといって急に何かが変わるわけではありません。

そんな試験ですので、まず第一に押さえておきたいのは、「応用情報試験合格者」という肩書きよりも試験勉強の中で得る知識にこそ価値があるという点です。

最終的に価値を決めるのは自分
「知識にこそ価値がある」というのがわかった上でもうひとつ押さえておきたいのが、価値を決めるのは自分だという点です。以下に応用情報に対する一般的な評価について述べますが、それらは言わば他人の評価です。「その評価の先に自分は何がやりたいのか?」を明確にすることが大切になってきます。

応用情報に合格するにはどうしても一定のコスト(時間とお金)がかかってきます(「受けたらいつでも受かるわー」という方はもちろん例外です)。ですので、時間を持て余していて、かつ、他にやりたいことが何にもない!、というのでもなければ、明確な目的もなく応用情報試験を受けるのは、時間とお金がもったいないと思います。

なので、最終的な価値を決めるのはあくまでも自分です。ここを押さえたうえで、以下の情報を参考にしていただければと思います。

一般的な評価
応用情報試験に合格していることは、以下3つの事実の証明にな(りう)ります。
  • ITに興味がある
  • 一定水準のIT知識を持っている
  • マネジメント面とストラテジ面に関しても、一定水準の知識を持っている
  • 合格率20%前後の試験に合格できるくらいの基礎学力と継続力は備えている

ただし、過剰な期待は要注意です。「応用情報に合格した」というのは、言ってしまえば「60点以上を取った」というだけのことなので、ただそれだけで良い評価が得られるとはかぎりません。

就職や転職に役に立つか
「就職や転職に役立つでしょうか?」と問われると、「役に立つ場合もあるし役に立たない場合もあります」というのが答えになります。

というのは、応用情報に合格していることを評価するかしないかは、結局はその会社の採用ポリシーや採用担当者のポリシーによりますので、一概に言うことはできません。

むしろ、「なぜこの試験を受けようと思ったのですか?」という質問をされたときに、意志を感じられる適切な答えを返せることの方が重要、かもしれません。

IPAが考えるメリット
もうひとつ、応用情報試験を実施しているIPA自身が掲げているメリットもご紹介しておきます。IPAは、応用情報を含む情報処理技術者試験全般のメリットとして次の8つを挙げています。
試験のメリット
  1. 企業からの高い評価
  2. 時代の変化に対応できる技術者育成
  3. 質の高い試験
  4. 企業の技術力をアピール
  5. 自己のスキルアップ、能力レベルの確認
  6. 国家試験などにおける優遇制度など
  7. 金融機関におけるローン金利優遇
  8. 学校における優遇制度

ハイライトした1と5~8は個人にとってのメリット、2~4は企業にとってのメリットですね。もし、このどの項目を読んでもピンと来ない感じであれば、受験は思いとどまってもう一度よく考えた方がよいかもしれません。このあたりについても、詳細はIPAの試験の概要のページに載っています

コスト
以上で、応用情報の価値についてはひととおり書きました。ですので、ここからは「コスト」の方について書いていきたいと思います。

前回書いたことを少し引用してみます。
余裕をもって合格するために必要なトータル勉強時間は
  • ゼロベースで始めるなら500時間
  • 趣味程度でふだんからITに触れている方なら200時間
  • 基本情報をカンタンに合格できるぐらいのレベルの方なら0~100時間
ぐらいかなと思います(あくまでも、僕の感覚と想像です!)。

ここで大切なのは、機会損失の視点を持つことです。たとえば、「ふだんからITに触れている方」であれば所要時間は200時間ぐらい。この200時間というのは結構な時間で、他のことに換算して考えてみると
  • 映画なら、100本分
  • 1時間のドラマなら、200話分
  • 英語なら、TOEICで50~100点UP分
  • マラソンなら、ゼロから始めてフルマラソンを完走できる
  • 他の趣味でも、ゼロから始めたとしても初心者レベルから抜け出せる
ぐらいの時間に相当します。

ひとつを選ぶということはすなわち「他のすべての可能性を捨てる」ということなので、その視点から見ても「応用情報をいま受けるのは適切か」というのを考慮するといいかもしれません。


・・・価値編は以上となります。

応用情報を取ろうかどうか迷っている方は、「応用情報を取ったら何がいいの?」という価値/メリット面が気になるかと思いますので、今回はそのあたりのところをまとめてみました。

一般的な評価を参考に、自分の価値観やキャリアプラン、リソースを見比べながら、最終的な価値判断は自分で行う、のが一番だと思います。

続く3回目はいよいよ、コツ編です。実際に試験勉強をする上でのコツや注意点、おすすめの本などを挙げてみます。

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