2011/08/29

応用情報技術者試験のまとめ その1 概要編


前回の投稿に書いたように、今回から3回シリーズで応用情報技術者試験についてまとめていきたいと思います。

初回の今回は、「応用情報技術者試験とはそもそも何なのか?」という概要の部分から。つづく次回に価値/メリット編を、そして最後の3回目に具体的なコツを書いていきます。

では早速。「応用情報とは何なのか?」という部分に入っていきます。


応用情報技術者試験とは?

情報処理推進機構(略称:IPA)という機関が「IT人材の育成」を目的に毎年実施している試験で、IT技術者としての知識を問うものです。資格名はありませんが、国家試験のひとつとして位置づけられています。

名称
正式名称は「応用情報技術者試験」です。略称はAP、英語名の「Applied Information Technology Engineer Examination」のAppliedから来ています。

時期
毎年春と秋の年2回。全国各地で行われています。

料金
受験料は5,100円です。

数ある試験の中での位置づけ
試験には大きく2種類あって、
  • 国家試験
  • 民間試験
があるのですが、応用情報はこのうちの前者、国家試験に位置づけられます。ただ、国家試験ではあるものの、合格したときに何らかの資格が与えられるわけではありません。また、医者や弁護士のように「その資格を持った人だけがその仕事ができる」業務独占資格でもありません。その意味では、珍しいタイプの試験なのかなと思います。

IPAが実施する試験の中での位置づけ
上でも述べたように、応用情報試験はIPAという機関が実施しています。IPAが実施する試験は他にもたくさんあって、それらは全部で4つのレベルにレベル分けされています。応用情報はその中のレベル3のところに位置づけられています(下図中、緑色の部分です)。


広く一般の方向けのものとしてITパスポートが、そしてその上にIT系技術者の基礎レベルとして基本情報というのがあって、その上に応用情報がきます。応用情報のさらに上には、高度(プロフェッショナル)試験として、ITの各分野に分かれた試験が設けられています。

歴史
応用情報技術者試験の初回実施は2009年。ですので、比較的新しい部類の試験になるかと思います。しかし、応用情報ができる前は少し内容の異なる「ソフトウェア開発技術者試験」というものが、さらにその前には「第一種情報処理技術者試験」というものがありました。応用情報はそれらの後身とみなされることが多いので、歴史という意味では、「第一種」の頃も含めて考えた方がよいかもしれません。第一種の時期も含めると、結構な歴史を持つ試験です。歴史について詳しく知りたい方はWikipediaをご参照ください

試験構成
応用情報は、午前と午後の試験からなります。午前はマークシート方式、午後は自由記述式の問題で、それぞれ試験時間は150分です。
  • 午前 150分 マークシート 80問
  • 午後 150分 自由記述 (12問中6問を選択して回答する)

午前午後ともに満点が100点で、「午前で60点以上、かつ、午後も60点以上」取れたら合格となります。

試験範囲
試験範囲は、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の3つがあります。各カテゴリにはそれぞれ次の分野が含まれています。
  • テクノロジ系
    • 基礎理論
    • コンピュータシステム
    • 技術要素
    • 開発技術
  • マネジメント系
    • プロジェクトマネジメント
    • サービスマネジメント
  • ストラテジ系
    • システム戦略
    • 経営戦略
    • 企業と法務

さらにもう一階層下の分類もあって、公式にも公開されているのですが、数が多くなるためここでは割愛します。IPAサイト内の試験要綱・シラバス・過去問題などというページの「情報処理技術者試験の要綱」というPDFに詳しく載っています。

合格率
IPAが公表している過去の実績では、申し込んだ人のうちの60~70%が受験し、受験した人のうちの約20%が合格となるそうです。ですので、全申込者数を分母とした合格率でいうと、約13%ぐらいになります。午前、午後ともに合格率は50%弱となっています(その合格率をかけ合わせて最終20%という数字になります)。

難易度
応用情報は専門系の資格ですし、得意不得意というのが人それぞれあるため、客観的な難易度を出すのは難しいかと思います。

ですので、難易度のかわりに勉強時間の目安を出してみたいと思います。余裕をもって合格するために必要なトータル勉強時間は
  • ゼロベースで始めるなら500時間
  • 趣味程度でふだんからITに触れている方なら200時間
  • 基本情報をカンタンに合格できるぐらいのレベルの方なら0~100時間
ぐらいかなと思います(あくまでも、僕の感覚と想像です!)。

ですので、たとえば「ふだんからITに触れている方」であれば合計200時間くらい。ということは、毎日2時間の勉強を続ければ、3ヶ月強で安心して合格できるくらいと思っていただければと思います。

もちろん、モチベーションややり方、環境によって効率は変わってきますので、あくまでも目安と捉えてください。

特徴
応用情報は「試験範囲が広い」というのがまず大きな特徴です。

僕がこれまでに受けた試験は、高校・大学・大学院入試、愛玩動物飼養管理士、TOEIC、簿記くらいしかないので、「広い」というのもあくまで僕の感覚値にはなりますが、
  • テクノロジ(情報技術のこと)
  • マネジメント(マネジメントのこと)
  • ストラテジ(企業戦略のこと)
と3つの分野が含まれることを考えても、実際に勉強してみた感覚としても、わりと範囲が広い部類の試験になるのかなと個人的には思いました。

試験範囲が広いため、勉強する際のアプローチは「数少ない原則を完璧にマスターする」というよりはむしろ「知識のヌケモレをひとつひとつ確実に押さえていく」という地味なやり方になってくるのかなと思います。


・・・概要編は以上となります。

「応用情報試験ってそもそも何なの?」ということで、まずは概要をまとめてみました。

次回は、「受けようかどうしようか迷っている」という方を対象に、「応用情報に合格すると何がいいのか?」という価値/メリット編を書いてみたいと思います。

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