2011/04/13

フレームワーク:ハイプサイクル


新しい技術に対する期待値が時間経過に伴ってどのように変化するかを表す図。ヨコ軸に時間、タテ軸に期待度を取った平面上の曲線として表されます。

ハイプサイクルのベースにあるのは「新しい技術は5つのステップを経て普及する」という考え方です。そのステップとは次の5つです。

1. 黎明期
種となる技術が世間から注目を浴び始める時期。製品はまだ生まれていない。

2. インフレ期
世間から注目を浴び、ブームとなる時期。「乗り遅れるな」と煽る人がいて多くの人が飛びつく。しかし、永続するビジネスモデルはまだ確立されていない。

3. 幻滅期
満足度が急激に下がる時期。有効な活用法が確立されていないことを知った多くの人が「なんだ使えないじゃん」と幻滅する。ここで生き残った一部の企業だけが次に進む。

4. 啓蒙期
インフレ期と幻滅期での経験を踏まえて、着実な成長が進む時期。本質的な便益が評価され始める。

5. 安定期
需要と供給がともに安定し始める時期。


面白いのは、この一連の流れが技術の内容に依存しないという点です。それがどんな技術であるかにかかわらず、最終的に普及していく技術というのは共通してこのステップを辿っていくことが予想されるため、それ相応の備えをすることができます。


このフレームワークがもたらすメリット
企業の場合であれば、この認識を持っておくことで、インフレや幻滅の時期にも慌てず次のステージを想定して着実に一歩先の仕込みを行うコトが可能となります。

また、研究者であれば自分が持っている技術のポジションを俯瞰して、「売れる」研究ネタを絶やさないために次々と新しい種を仕入れるというのに便利かと思います。


考案したのは、調査会社のガートナー社(Gartner)です。


おまけ
英語での呼び名
英語では1~5の各ステージを次のように呼ぶそうです。
1. Technology Trigger(技術のきっかけ)
2. Peak of Inflated Expectations(期待膨張のピーク)
3. Trough of Disillusionment(幻滅の谷)
4. Slope of Enlightenment(啓蒙の坂)
5. Plateau of Productivity(生産性の高台)

最新のハイプサイクル
最新のハイプサイクルがガートナーのページで公開されています。2010年9月に発表されたハイプサイクル(pdf)では、世間を賑わすさまざまな技術が次のように位置づけられています。
1. 黎明期 ←タンジブルユーザインタフェース、動画検索
2. インフレ期 ←タブレット、AR(拡張現実)、クラウド
3. 幻滅期 ←マイクロブログ、電子書籍リーダー、CGM
4. 啓蒙期 ←生体認証、インターネット支払い、位置情報アプリ
5. 安定期 ←ペンタブレット


参考にさせていただきました
Hype cycle - Wikipedia
リサーチメソドロジ:ハイプサイクル - ガートナー

0 件のコメント: