2011/04/26

マラソンのトレーニングの考え方 その2

この記事は3つのシリーズものになっています。よろしければほかの記事もご覧ください。
マラソンのトレーニングの考え方 その1
マラソンのトレーニングの考え方 その2
マラソンのトレーニングの考え方 その3

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前回に引き続き、マラソンのトレーニングの考え方について。

前回はルーの法則、7つの原則という基本原則について書いたので、今回は技術基礎能力ということについて書いてみたいと思います。前回はマラソンだけに限らないトレーニングの一般論でしたが、今回はマラソンの個別論に入っていきます。

技術と基礎能力というお話をする前に、まずは前提のお断りを。

ここでは、技術という言葉と基礎能力という言葉を次のような意味合いで使っていきます。技術とはマラソンを走る上でのパフォーマンスに直接関わる力のことで、基礎能力とはその技術を下支えする個別の身体能力のことです。


この「基礎能力→技術→パフォーマンス」という階層構造が頭の中で立体的に捉えられてこそ、効果的なトレーニングができるようになります。

では実際に、具体的な技術としてどのようなものがあるかを次に見ていきたいと思います。


技術
技術には大きく分けて4つの要素――姿勢、距離、スピード、ペースがあると考えられます。それぞれ手短に説明していきます。

姿勢 走るときの姿勢。「ランニングフォーム」とも言います。走る距離やスピード、筋力やボディバランスによって適切な姿勢というのは異なります。4つの技術の中で最もベースとなるのはこの姿勢です。距離やスピードを伸ばす前に「良い姿勢を身につける」ということが重要です。

距離 走り続けられる距離。フルマラソンを一度も歩くことなく完走するためには、「姿勢を崩さずにどれだけの距離を走れるか」が重要になってきます。

スピード 走る速さです。どれだけ長い距離を走れても、スピードが上がってこないことには記録は伸びません。

ペース維持 一定のペースを維持する力です。長い距離を走るときには、なるべく一定のペースで走るということが、楽に楽しく走るには欠かせません。

以上4つの技術の組み合わせで、マラソンレースにおけるパフォーマンスが決まります。一方で、それらを下支えするのが、以下の4つの基礎能力です。


基礎能力
基礎能力の方も同じく4つの要素――筋力、酸素運搬能、把握力、スタミナに分けられます。

筋力 走るために必要な筋力です。

酸素運搬能 筋肉の活動に必要な酸素を取り込む力です。

把握力 自分のコンディションやスピードを把握する力です。自分にとって最適なペースで、一定時間走り続けるためには欠かせません。

スタミナ 走り続ける力です。蓄積できるエネルギーの量と利用効率性によって決まります。


これら4つの技術と4つの基礎能力のうち、特に関係性が深いものに○を付けてみると次のようになります。


最後に、こうやって分解すると何がいいのか、ということについて。

技術や基礎能力を分解することのメリット
マラソンも、基本はアミノ酸スコアと同じ考え方(風呂桶の考え方)です。

風呂桶は縦長の板を横につないで作るのですが、どこか一ヵ所でも高さが低い板があると、その桶のキャパシティ(貯められる水の量)はその一番低いところの高さになってしまいます

マラソンも同じように、どこか一ヵ所弱い技術があると最終的なパフォーマンスもその一番低いところに落ち着きます。これは前回の「全体性の原則」とも繋がる話です。

ですので、全体性の原則に適ったトレーニングをするために、技術や基礎能力を分解して考えることが必要となります。


・・・ということで、マラソンにおける技術と基礎能力、というお話でした。

続きます。

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