2011/03/28

フレームワーク:知識定着のプロセスモデル

人間が持つ無形の強み――知識や技術が身につくには、合計6つのステップが存在していると思います。今回はそのことについて。

人間が知識(あるいは技術)を得るには、以下の6つのプロセスを経る必要があります。

知識定着のプロセス
1. 存在を知る
2. 内容を知る
3. 意義を知る
4. 習得するor暗記する
5. 継続するor身につける
6. 無意識化するor条件反射化する


実際は各ステップが完全に分断されているわけではなく、互いに重なっている部分もありますが、大づかみに見て、これらのプロセスは確かに存在していると思います。以下、各ステップについて手短に説明してみたいと思います。

1. 存在を知る
その知識や技術の存在を知る。いわゆる「出会い」。これがないことには始まりません。

2. 内容を知る
その知識や技術がどんなものなのか中身を知る、というステップ。興味を持つ前の段階です。

3. 意義を知る
その知識なり技術がどんなものなのかがわかった後、それが自分にとってあるいは世界にとってどういう意義を持っているのかを知るステップ。意義は「価値」と言い換えてもいいかもしれません。この後興味がわけば、「その知識を身に付けよう」という意思決定が起こります。このステップを飛ばして次に行ってしまうと、学習者が楽しくなくなったり、学習効率が落ちたり、ということが起きるため、きちんと押さえることが必要。

4. 習得するor暗記する
実際に、知識や技術を習得するステップ。文字(言葉)になっているものであれば、何らかの形で暗記するということが必要になります。守破離の「守」の入り口。人がもっとも挫折しやすいところ。

5. 継続するor身につける
単に習得した、暗記したというだけでは知識は活用できません。それを動詞に変えるステップ、いわゆる「身につける」という段階が必要です。余談ですが、僕自身を含め多くの日本人の英語力はここまで来れず4までで終わってしまうことが多いように思います。

6. 無意識化するor条件反射化する
5のステップのさらに先に、最終段階があります。それは「無意識化する」、もしくは「条件反射化する」というステップ。

・・・以上です。マーケティングでよく使う、消費者の購買プロセスAIDMAを参考に作ってみました。

個人的に最近面白いなと思うのは、6の無意識化のステップです。このステップが重視されることはあまりないかなと思うのですが、ここをいかにムリなく楽しくやるかが高い技術を身に付ける上で実は大切なポイントだと思います。僕はこれまで、5まで行くと安心し、一休みしてしまうことがたくさんありました。そこをすかさず無意識化に持っていくことで、長年身を助けてくれる良い技術が育つはず。

この無意識化の例でわかりやすいのは「自動車の運転」です。車を安全に運転するためには、ハンドル、ブレーキ、ギア、前方・後方の視界――いろんなところの情報を同時に処理しまた同時に複数の筋肉を動かす、という高度な処理系が必要です。これを意識の力で行おうとすると大変なのですが、無意識の力に任せれば難なくできてしまいます。無意識化のイメージとしては、5までのステップで身に付けたものを固定化し、圧縮保存するようなイメージです。

最後に、「このモデルを認識したら何がいいのか?」について。現状考えている意義は次の3つです。
1. 学習者が飽きづらくなる
2. 学習における問題解決が容易になる
3. 学習プログラムの設計が容易になる


今後、このようなモデルをもとにして「人がなるべくムリなく楽しく成長する」ことのお手伝いができればと思っています。ただ、今回のモデルはちょっと複雑な気がするので今後ブラッシュアップしていきます。

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