2011/03/30

フレームワーク:特定の知識領域を正確に把握するための4つの要素

特定の知識領域を(「心理学」とか「解析学」とか「サッカーについて」とか)それをまだ知らない人に対して説明するときに、どうやって説明すれば一番よくわかってもらえるかな、ということをずっと考えてきました。

あれこれ考えてきた中で、今はこれがいいんじゃないかと思う形ができました。今回はそのまとめです。


特定の知識領域を正確に把握するための4つの要素
1. 定義 【輪郭
2. 位置づけ 【外側
3. 構成要素 【内側
4. 特徴 【比較

特定の知識領域をきちんと理解するためには、その領域の輪郭と、外側の様子。さらに、内側の様子と、他と比べたときの特徴。これら4つをセットで知るということが大事だと思います。自分の言葉に落とし込み、自由自在に活用できる知識にしたいのであれば、無自覚であってもいいのでこれら4つの要素を把握しておく必要があるかなと。

イメージにするとこんな感じです。


以下、それぞれどういうことなのかを説明してみたいと思います。

1. 定義 【輪郭】
その知識領域の定義。何に関することなのか、どんな機能を備えているのか、どういったアプローチ・方法を使うものなのか、という情報がここに含まれます。
例:「自転車」の場合 … 人間が主に平地での移動のために足でこいで使う、2輪の乗り物。

2. 位置づけ 【外側】
その知識領域の位置づけ。より上位にある学問領域、あるいは人間の生活全体や社会全体から見たときに、この知識領域がどこに位置づけられるのかということ。マップ。その位置づけが、意義価値を表す。
例:「自転車」の場合 … 乗り物のひとつ。中でも、動力がなく、陸上で使うもの。比較的安くて安全な部類に入る。

3. 構成要素 【内側】
その知識領域を構成している要素。提示するときには、MECEに(モレなくダブリなく)、かつ、きれいなピラミッドストラクチャに沿って洗い出せているのが理想的。またそのピラミッドは平坦過ぎず高すぎず。
例:「自転車」の場合 … ホイール、ハンドル、サドル、ペダル、ブレーキ、カゴ、それらをつなぐフレーム。

4. 特徴 【比較】
その知識領域を、よく似た別の領域と比べたときの特徴。似たものがたくさんあるときに役立つ。「共通点」と「ちがい」、「長所」「短所」という形でポイントが抜き出されていると理想的。
例:「自転車」の場合 … 三輪車との共通点は「動力がないこと」、ちがいは「ホイールの数」「年齢層」。


・・・以上です。例に挙げたのは「自転車に関する知識」ですが、最初に挙げたような「心理学」「解析学」「サッカーについて」といったさまざまな対象についてこのフレームワークは有効だと思います。

僕のイメージとしては、英語圏の製品やサービスのサイトのうち特に洗練されているものは、これらの要素が感動するくらいきれいに提示されているイメージがあります。

人が学習を始めるときにこの4つの情報(その知識領域の全体像)を最初にインプットすることで、その後にインプットされる情報の定着度が上がる、というようなことがあるみたいです。具体例がぱっと出てきませんが、Appleの製品ページなど。

この4つの視点を持てていると、「先行オーガナイザー(Advance Organizer)」のようなものを設計するときに効率的に設計できますし、そういえば「週刊こどもニュースの元お父さん」池上彰さんは「リード」という言葉を使って最初に地図(全体像)を示すことの大切さを説いていました。同様に、「地頭力」の細谷功さんも「地頭力」のひとつとして「全体から考える」ことを挙げていて、「残念な人」の山崎将志さんも「塗り絵理論」という言葉で(おそらく)同様のことを言っています。

・・・最後に、使いどころ。使いどころとしてはこんなシーンを想定しています。

使いどころ
・ある知識領域を自分がきちんと理解できてるかをチェックする
・ある知識領域を人に簡潔に過不足なく説明する


今後、もっと身近な言葉で、よりわかりやすいものにしていければと思います。ブラッシュアップしていきます。


ちなみに
良い言葉が見つけられなかったために、「知識領域」という堅い言葉を使っていますが、単に「ひとかたまりの知識」といった意味合いです。例としては、「運転手」「医者」「スポーツ選手」など特定の職業の人が使っているひとかたまりの知識もそうだし、「○○学」「○○論」と名前の付くような知識もこれに含まれるイメージです。

認知心理学の用語で「スキーマ(schema)」というものがあって、それが近い意味を持ってるように思うのですがまだよくわかりません。
スキーマとは、経験に基づいて体系化されたある対象についての知。長期記憶に保存された情報モジュール。

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